アカデミーの教室に入ったら、例のうちは君とうちの学年一番の問題児うずまき君が熱い口付けを交わしていた。
えー、わたし、こんなやつに負けて二番とかーマジありえないんですけどー
いろんな意味でのショックを受けてふらふらと空いている席に着いてしばらくすると、ヒナタがやってきた。
「おはよう、ちゃん」
「おはよ、ヒナタ」
ヒナタはわたしの親友…だと思っている。
うちの都合により、わたしは火影様の許可を得てアカデミーには入らずに家で修行を積んで二年前にアカデミーに特別に編入した。
もちろん、編入試験には受かったから所謂飛び級だ。
それまでは家でばあちゃんと修行三昧だったからもちろん友達もろくに居なかったのでなかなかアカデミーに馴染めずに居たわたしに
最初に話しかけてきてくれたのがヒナタ。
それ以来ヒナタとは一緒に出掛けたり、修行したりな仲だ。
席につくとイルカ先生がやってきて、新たに下忍となる卒業生達に今後の説明をしていた。
どうやら下忍となるにあたってわたし達はスリーマンセルかフォーマンセルを組んで担当の上忍の先生に助けてもらいながら
任務をこなして経験をつんでいくらしい。
ヒナタが小さな声で「班、ちゃんと一緒がいいな」と顔を真っ赤にして言うから「わたしも絶対ヒナタと一緒がいい!」と
ヒナタの手をとって言った。そんなふうに友情を確かめあっていたら後ろから「一つの班に女二人とかありえないだろ?」とか
水を差してきた少年、犬塚キバ。
マジ空気読めよ。
でも、確かに卒業生の人数は31人。
リーさん達のようにスリーマンセルを組むとすると、だいたい10チームで女の子は11人だから
1班だけ女の子が二人いる可能性がある。
可能性はある、とキバに反論しようとしたところでイルカ先生が静かに!と注意をだした。
「それでは班を発表する!」
班は先生達が予め能力が均等になるように組んでおいたらしいから、
わたしは二番だから限りなくドベに近い成績の子と組まされるってこと?
とか考えているうちにどんどんと名前が呼ばれていく。
「第七班!」
ラッキーセブンだとかどうでもいいことが頭に浮かんだ。
「春野サクラ、うずまきナルト、うちはサスケ、!この班は四人班だ!」
え!?
どういうこと!?
「なんでサスケなんかと一緒なんだよ!?」
うずまき君がイルカ先生に不満を言うが、わたしも不満はある。
だってだって学年一位と二位が同じ班って変だよね!
それだけうずまき君成績悪いってこと?
イルカ先生はうずまき君に今回の班わけについて怒りながらも説明した。
「…サスケは学年トップで、ナルト、お前はドベだ!サクラは体術や忍術は劣るが頭が良い。
それには実力的にはサスケの次に優秀だが、アカデミーは二年しか通っていないということも考慮して四人班にした!」
アカデミーに通ってる日数だけでナメられるとは…悔しい。
そこまでわたしって頼りないの、とかモヤモヤしたけど、ヒナタが心配そうにわたしを見たから気持ちを切り替えた。
ばあちゃんには班はくじ引きで決まったって言っとこ…