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あれからしばらく。
波の国で傷ついた身体を休め、再不斬と少年、ハクを弔いようやくわたし達は木の葉へと帰還することになった。
うずまき君も泣きながらも涙は見せぬようにと波の国のみんなに背を向けた。
今回の任務は本当に大変だった。気づけば木の葉を出てからもう半月経ちそうなくらいだ。
ばあちゃん、心配してるかな、まぁばあちゃんのことだし、Cランク任務にどんだけてまどっとるんじゃとか怒ってるかもとか考える。

「でも、ホント無事に帰れてよかった」

春野さんもこの波の国でのことを思い返して言うのにはたけ先生は笑った。

「サクラ、油断するなよ。家に帰るまでが任務だからな。」

うずまき君がそれにわいわい乗っかってうちは君がため息をついて、
今までならただぼうっと他の事をしたりしていたわたしが、時たま自分からみんなの会話にまざったり。

まるで当たり前みたいに話すけれども、今回の任務でいろいろ変わったことは事実。

そんなとき、春野さんがクイクイとわたしの服の裾を引っ張って「話したいことがあるの」と真剣そうに言うからわたし達は皆から少し遅れて歩いた。

「・・・、その・・・ゴメン!!わたし、アンタにひどいこと言った・・・!!」

「え?」

「私、その・・・あの戦いの時、勝手なこと考えて、喚いて、を叩いたりして・・・」

本当に、ゴメンと頭を下げる春野さん。
わたしは咄嗟に、わたしだって、仲間を見捨てかけていたから、逆に目を覚まさせてくれた春野さんには感謝してる、とか言いかけたけれども、
少し笑ってまだ頭を下げている彼女に言った。

「・・・気にしないで、お互い様でしょ?サクラ、」

「・・・!!」

驚いて顔をあげるサクラがおかしくて少し笑う。

、今・・・」

なんだか改めて言われると恥ずかしくてわたしは早口で言う。

「早くしないと、カカシ先生達においてかれるよ。行こっ」

遠くで遅れているわたし達に気づいたナルトが手を振っている。サスケは相変わらず呆れたように腰に手を当てて、それでも足をとめて待ってくれていた。

サクラは頷くとわたしの手を取って走り出した。



任務、完了